リーダー

リーダーです。

さて、本日紹介させて頂きますペダルはこちら。

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はい、ArionはSCH-1、のモディファイ品。モディファイ個所は、True Bypass化とサイドのトリマーで音量調整が出来る事。ざっと基盤を見る限り、それ以外の改造はなさそう(但し回路の事はさっぱりなので不明)。

現行品ではないし、且つ誰の手によるものか不明なモディファイもされていてと言うコーラス。これを態々記事にするのは・・・・うん、備忘ですわ。

Arionのこのコーラスは、元々はプリンス通信工業と言う会社が作っていたもので、解散後、現在はそこの社員だった方が上野開発センターと言う会社でArionブランドを継承し、コーラスはサウンドに変化があったが、SCH-Zの名でスリランカで作られている。

SCH-1は、廉価ながら有名ミュージシャンが使っているとの事で製造中止後高値で取引され、後継機種のSCH-Zも人気商品となり、そのモディファイ品も多い。僕も2つほど所有している。最近はTrue Bypass等の改造がされたE.W.S のMod品も買った(買ってから持ってる事に気付いたので2つあるんだよ、君)。

SCH-Zが人気商品となった事で僕も興味を持ち、現行品の他モディファイ品も幾つか手を出し、その中でもIzacのモディファイ品の一つは大変にお気に入りなのだが、SCH-1はそれを軽く凌駕するお気に入りとなりました。尚、SCH-1のサウンドをベースに作ったと言うこちらもSCH-1にはお気に入り度では全然敵わず、です。

何が気に入ったかと言うと、もうそのサウンドですとしか言い様がないのですが、はて、何が好みなんだろうなと考え、手持ちのBOSSを始めとする他のメーカーのコーラスと比較して分かったのですが、「奥行きが無いから」じゃないかなと。

矮小な表現で申し訳ないのですが、BOSSが3次元っぽい広がりをするのに対し、SCH-1は2次元な広がりで、言葉で表すのが難しいのですが、シンセっぽい感じ、なんです。

この理由はなんじゃろね?と考えて思うのは、低域の弱さではないかと。

The Effector Book Vol.10による製作者の方のインタビューに拠ると、SCH-Z開発(と言うか再販?)にあたり、米国より「低域をもっと強く」との依頼があったとの事で、SCH-Zは低域が強く、それ以外にも、

・SCH-1:原音にトーン回路が組まれ、その後コーラスとミックスし出力
・SCH-Z:コーラス効果音にトーンが組まれ、その後原音とミックスし出力

と言う違いがあるとか。

SCH-Zがかかり方がえぐく感じるのは低域が強いが故に変調感を感じるからかと思います(他にも、SCH-Zには「ONにすると音が大きくなる」との癖がありますが、それが是正されたペダルもSCH-ZDとして発売されています。SCH-1にその癖があったか不明ですが、このモディファイ品はサイドに音量調整するトリマーが付いていますので調整可能です)。

低域が抑えられている事で変調感を感じず、それがこの無機質なコーラス感を出しているのかなぁと思料。この無機質さはElectro HarmonixのNeo Cloneにちょっと近しい感じがするが、Neo Cloneは中域の持ち上がりを感じ、奥行き感がある。また、トーン調整が出来るSCH-1は、それを上げる事で高域に煌びやかさが出て、その方が個人的に好みな感じが得られる(僕の設定はRATEは9時でそれ以外は2時)。

CH-1やCE-5の様にイコライジング可能なコーラス・ペダルで低域を絞ってもSCH-1の様な感じが演出出来無いのは、SCH-1は原音がトーン回路に入る前に低域がスポイルされているんじゃあなかろうか、と思料。

米国からの依頼で低域を強くしたとの事だが、スポイルされる低域に不満を感じた人もいたんだろうなぁ(完全に推測です)。強くする為にトーンへの入り方が変わったのかも知れないが、個人的には残念な改良に思う。依頼した方も「いや・・・・ここまでやらんでも」と思っているかもなぁw。強いて言えば、トーンを上げ切ると、少し低域欲しいとは思う事はあるが・・・・いや、そんなにないなw。

ちょっと違うかもな、と思う箇所があるが、このモディファイ品と思しき動画を貼っておきます。



何が違うかと言うと、僕のはサイドに音量調整のトリマーがあるんですよね。とは言え、サウンドはこんな感じだと思って頂ければ。

以上です。

現行品じゃないのに全く備忘で思い付くままに書いてみましたが、SCH-1はスペシャルなコーラスに思いますので、試す機会あれば是非試してみて下さい。