リーダー

リーダーです。

成人の日の祝日に宅急便が届き「なんじゃらほい?」と開けてみれば、以前御世話になった会社で親しくしてくださった方からの内祝い。

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何かと言うと珈琲豆。こんな外装の珈琲豆始めて見た・・・・ワイン・オープナーで開封する珈琲豆だそうで。

僕が珈琲を好んで飲むのを覚えていて下さったのだろうか。とは言え、僕も家人も珈琲を好んで飲むが然程高い珈琲を飲むと言う訳では無く、好きな喫茶店で珈琲豆を購入している程度の拘りしかない。贈り損の様にも思え、申し訳ない気持ちになったが、態々これを選んで頂いたお気遣いに感服した。

頂いたの方と言うのが東京出身のお嬢様なのだが、贈答品にこれを選ぶセンスに育ちの良さが見えると思う(そんなお嬢様然としている人では無いのだがって失礼かな)。家人曰く「東京出身のお金持ちの人はやっぱりセンスが違う」との事。

時々物を贈ったり贈られたりするが、贈られた品のセンスの良さに唸らされるのは確かに都会のお金持ちの方のそれであり、家人の発言には納得感がある


「良い所の人」と言うのは確かに存在するのだなあと実感。こう言うセンスは学ぼうと意図しても学べるものではない。私見であるが「センス」とは後天的に得られる感覚で、それを得る為の学習(若しくは努力)が必要に思う。時々「センスで勝負」を公言する人に「努力が嫌いだから生まれ持ったセンスだけでやってます」を感じる事があり、その痛々しさは目を背けたくなるレベル。「学習してこなかったが故にある劣等感」から「芸術ぶりやがって」との発言をするのもその手の方々とは経験則から。

これ又全くの私見であるが、後天的に得られる(と僕が思う)センスなるものが周囲に認められるか否かの要因の一つに「客観性をどれだけ持てるか」がある様に思う。贈答に関して言えば「相手が喜ぶであろう物を提供しよう」と言う客観的な意識を持って選べるかと言う事だが、それが出来るかと言うと僕には無理で「これにしておけば間違いないだろう」とのレベルでの選択を持つに過ぎない。

「客観性をどれだけ持てるか」には、己を知る必要がある様にも思う。

「こうしたい」「ああしたい」はあって然るべに思うのだが、自己主張をする程に自身のセンスが良いかを問うておいた方が宜しいかと思う。自覚が無いままに自己主張を強くする人に感じる品の無さとその選択肢はなんとも恥ずかしい事が少なくない。

バンドで言えば、アンサンブルを考えた際に、此処にこう言う音があった方が良いとか、此処はこういうサウンドでやった方が良いとか、そう言うのを意識する必要があると思うが、それをせずに「私はこうしたい」だけだと、なんとも纏まりがつかない。自己主張の強さが時に非常に面白いものになる事もあるが、短命に終わるのが常な気がする。

「なんか上手く行かないなぁ」との意識から、少し引いた位置から考察してみようとしている最近のワタクシのバンドの立ち位置でありますが、そんなワタクシに必要なのは「一般的である事」との意識が強く、結果、無難な音作りを目指す様になったのは確か。こっちゃあ技術もセンスも無いんだよっ!

一方で「調整弁的な立ち位置」ともなれば、求められるのは「一般性」の他に「汎用性」もある様に思え、此処最近はRickenbackerは360C63と言う汎用性が高いとは言い難いギターをメインに据えているが故、ペダルに求める機能は多く、その解をOD808Sweet Honey Overdrive Deluxeの組み合わせに求めたワタクシでありますが、併用した際のサウンドが殊の外好みであり、「これを一台で出せればペダルが一台追加出来る訳で(僕は通常使用するエフェクターは5台を上限としている)」と良からぬ事を考え、それが実現出来るペダルは無いかと物色し購入したのがXoticSoul Drivenなのである。

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先ずは動画をば。



エフェクターの色が異なりますな。

上記は機材や録音の有意義な情報を提供されているべにまる氏の動画なのですが、氏のはAllen Hindsのシグネイチャー・モデルで、ワタクシのは現行モデルだからであります。

このSoul Drivenは、元々Allen Hindsの指南により開発され限定的な発売だったのだが、人気化したのか通常ラインで販売される様になり、その際にデザインが変更された為です。中身は変わっていないらしい(比較した事は無いので真偽は不明)。

発売当初から気になっていたのだがスルーして来たのは、Allen Hindsと言うギタリストを積極的に追い掛けている訳で無かった事に加え、「Allen HindsってAOR系の凄腕ギタリストでしょう?」との位置付けで認識していた為「僕とはご縁が無いジャンルのギタリストのペダルなら僕にはご縁が無いのでしょう」と思っていた為である。

そんなワタクシでしたが「AOR系のギタリストって、曲調は好みじゃないけどギターは良い音出すなぁ」と思う切欠があり、正月の楽器屋巡りで試して「おお、良いじゃん!」と思ったものの、その時は他に狙っているペダルがあり購入しなかった(結果そのペダルは買わなかったけど)。

非常に好感が持てた点を簡単に書くと「コンプレッション感と分離感が同時に得られる」と言う点。

一方で「う~ん?」と思ったのは「低域の調整が限定的(内部スイッチで低域を上げる事が出来るが下げる事は出来ない)」「ピッキングニュアンスが非常にシビア(僕の様なポンコツ・ギタリスト向きではない)」「(設定によっては)サスティンが強過ぎる」と言う点。

こう書くと「う~ん?」な点の方が多そうですが、それでも購入に踏み切ったのは
コンプレッション感と分離感が同時に得られるペダル」ってのは中々無くて、僕が望む一般性と汎用性と言う、矛盾した望みを叶えてくれるペダルだと思ったからであります。

あ、今更ながら補足させて頂きますと、僕が言う「一般性」と言うのはペダル自体に強烈な個性が無く、ギター(とアンプ)をスポイルしないと言う意味とTS風のコンプレッション感がある事を言います。それを一般的とは言わないかもですが・・・・後出しで申し訳ないですw。


汎用性と言うのはそれに+αが出来ると言う意味で御座います
。+αの部分はMid Boost、Toneでそれが得られます。

最近は、OD808で適度なコンプレッション感を出し、Sweet Honey Overdrive Deluxeで分離感を出す、みたいな使い方をしておりましたが、その併用で得られる「コンプレッション感と分離感の共存」が心地良く、それを基本の歪みサウンドにしたいなと思い、Soul Drivenで出せるんじゃないかと思ったのです(為念で申し上げますが「同じ音が出る」と言う意味では御座いません)。

4つあるノブは、XoticのペダルによくあるVolume、Gain、Bass、Treble・・・・では無く、Volume、Gain、Mid Boost、そしてTone。

Mid Boostは
単純なMid Boostではなくブーストする中域を可変させるもので、ギターの肝たる中域を好みの感じに出来る。

ここのチューニングがどんな感じかは書き難いのですが、「Mid Boost」と言いつつ、ブーストすると言うよりはローミッドからハイミッドへ効くトーンの様な感じで、それも中域を持ち上げると言うより低域を調整して中域を目立たせている感じがします。上げる程ハイミッドが出て来る感じですが、音量には然程影響が無いんですよねぇ・・・・。

で・・・・レビューで書いている人が少ない気がしますが、このペダルの大きな特徴はToneにあると思います。

可変幅が大きい事に加え、サウンド全体に与える影響が凄く強い。LovepedalのGlassに近い効き方をするかと思います(Glassは低域を下げずに高域を出して行く様な感じです)。

クリック感があるセンター位置でフラットなのですが、上げるとぎらついた感じが出て来て、音量(音抜けかもだけど)にも影響があり、低域がタイトに纏まる。

Mid BoostとTone、そして内部スイッチでの低域の調整による組み合わせは非常に汎用性があり、例えば「ストラトのリアで太い音を出す」なんて事もこのペダルでは可能でありつつ、ES-335のフロントで抜けのある音を出す、なんて事も可能であります。

Gainは結構高く上げるに連れコンプレッションが強くなるのが特徴的。Xoticの歪みペダルにある「ざらつき」とは質感が違う感じ。コンプレッション感と言っても、鼻詰まりな感じのコンプレッションで無い事に加え、Toneの調整で暴れる感じが得られるので「このコンプレッションが邪魔だ!」とは思わないかと思う。

つらつらと書いておりますが、簡単に纏めると「アンサンブルに馴染むコンプレッション感があるオーバードライブ」でありながら「抜けの良いトーンも設定次第で得られるペダル」かと。クリーミーなサウンドでありながら毛羽立った感じも出せるとも言えるかと。

メインの歪みペダルとして使える事に加え、汎用性があるのでゲイン・ブースターとしても優秀に思います(トレブル・ブースターとして使うには低域がカット出来ないので無理があるかも)。

因みに、ON-OFFでサウンドの差が感じられないのは以下の設定でした。

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この位置からボリュームを上げて行くと、非常に素直なクリーン・ブーストが得られます。「え?上げたらペダルの個性が出るじゃん?」との感想をお持ちになる方もいらっしゃるかもですが、それは多分ギターそのものの個性が音量が上がった事で顕著になっただけでは無いかと思います。試し弾きした際に「低域が強いなぁ」と感じ、「内部スイッチで低域上げてるんじゃないの?」と思いましたがギターの個性だった様にも思います。

内部スイッチで調整出来る低域の調整は以下をご参考下さい。

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で、このペダルをメインに据えて、前段にゲイン・ブースターを繋いで・・・・と思って試行錯誤したのですが・・・・

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(試行錯誤の跡)

前段のペダルの個性をリニアに反映し増幅するので、組み合わせが非常に難しいのですよ。

加えて、Soul Drivenの設定をどうするか次第で印象も変わるので、「クリーン・ブースターで素直にゲインアップ」を図ると、後段のSoul Drivenの設定、例えばToneを上げ気味にしておくとよりギラッとした感じが強調される感じで、これも難しい。

次回練習までに組み合わせを考える予定ですが、中々に難航している現時点です。バンドで試して気付きがあれば追記させて頂きます。

以上です。

汎用性があるペダルですので、設定次第でスィート・スポットを見付けられるペダルと思います。僕の様なポンコツ・ギタリストでは無く、ピッキングニュアンスを大事にするギタリストとかボリュームを小まめに弄られるギタリストの方にも満足行くペダルに思います。Allen Hindsと言う名に拘り無く試す価値はあるんじゃないかなと。

最後に、購入したイケベ楽器リボレ秋葉原店での会話を書かせて頂こう。

リーダー「あ、すいません、エフェクター試したいんですけど・・・・」
店員さん「はい、どれでしょう?」
リーダー「この、Bambasic EffectribeのWedge Driveを・・・・」
店員さん「あ、はいこれですね。ギターはシングル?ハム?どちらになさいます?」
リーダー「じゃあ、シングルで」
店員さん「はい、どうぞ~(とギターを渡す)」
~暫し試し弾き~
リーダー「有難う御座いました」
店員さん「如何ですか?」
リーダー「はい、Soul Driven下さい」
店員さん「有難う御座い・・・・え?Soul Driven?」

こうして振り返ると人格が崩壊した人の発言をしているな俺は(因みにこの日はSoul Drivenは試奏せず)。

そんなワタクシに紳士的にご対応頂いたイケベ楽器リボレ秋葉原店のイケメン店員さんには感謝の言葉しかない上に、「展示品しかないのですが、傷と汚れがあるので値引きさせて頂きます」と言われ恐縮の極み(どうせ足で踏むものだし)。

僕がイケベ楽器リボレ秋葉原店を贔屓にしているのはこう言う紳士的な対応をして下さるからである。欲しいものがある場合、同店に在庫があるかチェックし、あると分かれば移動してでもここで買うのはそんな理由である。

「ショートカットの可愛い店員さんが居るから」などと邪な考えは無い。なんせ、ダンディですから(お前未だ言うか)。