リーダー

リーダーです。

亡父の三回忌の後、所用で九州に。

九州は幾度か訪ねたが、球団以外は好きな土地である。

博多周辺も良いなあと思うが、個人的には今回訪れた八女市の福島が何と言っても素晴らしかった。時間があればゆっくり散歩をしたかったと言うか、住んでも良いと思える位に好きな街並みだった。



うん・・・・良い街並みだよなぁ・・・・観世音寺の周辺も好きなんだよなぁ。

そんな訳で落ち着かぬ日々も一段落。日常が戻って来た。

帰省中は自身の時間が殆ど無く、この週末は愛のままに我が儘に、僕は自分の時間を過ごすんだぜと決心。

僕が自分の時間を過ごすと言えばそれはもう楽器屋巡りな訳で、と言うか最近行っていない訳で、僕は家を飛び出したのである。

目的無く・・・・ではなく、本日は欲しいものがあった。それが、これ。

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Free The Toneのパッチ・ケーブル、CU-5050が型番なのかな。

帰省の際、小樽の玉光堂で購入したもの。20cmS-L型で、本当は2本欲しかったのだが1本しか売って無かった。

で、このパッチ・ケーブル、頗る良いのである。

僕がパッチ・ケーブルに求めるものは、固過ぎないプラグとしなやかなシールド部分。その両方を兼ね備えているものは中々無く、何となく買ったのだがが、これがその数少ない選択肢である事に帰京して気付いた。

Free The Toneのエフェクター。幾つか試した事があるが、どうしてもそのデザイン性が好みではなく(ごめんなさい)、同社製品はなんとなく避けていたのだが、パッチ・ケーブルは素晴らしいと思う。

マネーがあればパッチ・ケーブルもケーブルも全てこれに交換しちゃいたい位である。うん、少しずつ交換して行こうじゃないか・・・・多分しないけど。

と言う訳で御茶ノ水に向かうクールなワタクシ。歩くにはちょっと暑いが、心地良い日。

新しい楽器屋さんなんかも出来て、御茶ノ水は相変わらずの熱気・・・・は、良いのだが、所望のパッチ・ケーブルが何処にも売ってない・・・・。

いや、無い事は無いのだが、SL型、20cmってのが無いのである。

傷心のワタクシは、止む無くchuya-online.com Yahoo!店で購入したのであるが、この様な素晴らしいケーブルが日本最大の楽器屋街である御茶ノ水に於いても売って居ないと言う事実に愕然としたのである。

折角だからと彼是見て回れば、初心者と思しき女性が店員さんに指南を受けている場面に二度ほど遭遇。

此処最近の日本のバンドではガールズ・バンドの威勢が良く、と言うか一昔前のガールズ・バンドには無理した「男勝り」と言うか勝気な雰囲気を感じ、個人的には痛々しくて嫌だったのだが、最近はごく自然にバンドをやっていて大変頼もしいのである。

おっと、閑話休題。

丁寧に指南する店員さん。

イケメン店員「じゃ、簡単なコード、一つ弾いてみましょうか」

女性客「え?で、出来るかなぁ・・・・」

イケメン店員「大丈夫ですよ!ほら、こことここをこの指とこの指で・・・・」

女性客「あ、わぁ、綺麗な音!和音だ!凄い!」

イケメン店員「(ニッコリして)でしょう?ギターって、そんなに難しく考えず、楽しく弾ければ良いんです」

女性客「は、はい!頑張ります!」

ううん、なんとも良い景色ではなかろうか。ワタクシではこうは行かぬ。

店員のワタクシ「じゃ、バレーコードでFを押さえてみましょうか」

女性客「え?で、出来るかなぁ・・・・」

店員のワタクシ「まぁ、出来んでしょうな」

女性客「へ?」

店員のワタクシ「初心者でバレーコードを押さえる。ま、普通は無理です。でも、貴方はそれをしないとなりません。でないとですね、将来貴方は気持ちの悪い紫色の超軽量ギターを大音量で弾きまくり、ケーブルやコンデンサーの変化による繊細な音の違いを楽しみたい同じバンドのギタリストと周囲が引くレベルでいがみ合う事となります」

女性客「そ、そうなんですか?」

店員のワタクシ「ええ、間違いありません。その癖、オーギュメントだのディミニッシュとかを突然弾き出して周囲を愕然とさせたり、かと思えば”分数コードって5度コードでどう弾けば良いんですか?”とか、”分母の音と分子の音、どっち弾けば良いんですか?てか、面倒なんでどっちかにして貰えませんかね”とか言い出して周囲を唖然とさせたりして、やがてはバンドを崩壊に導く事となるでしょう」

女性客「そ、そんな・・・・」

店員のワタクシ「そうならない様に、さあ、さっさとFを弾け!この指とこの指でこう・・・・」

女性客「痛い痛い!」

店員のワタクシ「黙れ牝豚!」

女性客「ひぃっ」

店員のワタクシ「いいかぁ、よぉーっく聞けよ小娘。ここでちゃんとFが弾ける様にならないとだなぁ、貴様は将来”F弾いても良いですけど2秒はかかりますよ?”となんだか分からない脅しをして、バンドを崩壊に導くんだよぉ」

女性客「そ、そんな人ホントに居るんですか?」

店員のワタクシ「・・・・ああ、ギター歴10年を越えているのにそんな状態の奴は希少種と言って良い位少ない、が、実在する。俺も実際出会うまで、伝説の生物と思っていた」

女性客「伝説の生物・・・・なんかちょっとドラゴンみたいで格好良いです」

店員のワタクシ「なんだとコラァ!」

女性客「い、いやぁ!」

・・・・となること必至。てかこれは俺が悪いんじゃない。アイツが悪い。それ以前にこの店潰れるよな。

一通り御茶ノ水の楽器屋さんを見て回り、物欲掻き立てられるものも無く秋葉原はイケベ楽器リボレ秋葉原店へ歩を進める。

Phase100の中古が7000円・・・・に一番興味を惹かれた。ワタクシの「重い割にはサウンド変化が微妙なPhase100」との比較をしてみたいと思ったがスルー。アナログ・ディレイを探していたがピンと来るものも無く・・・・。勿論、「Fender純正のまな板」もスルーした。

国道4号を歩いて帰宅。4号沿いに歩くと、JR御徒町周辺の狭く込み合った歩道が避けられて宜しい。

上野界隈を歩いていたら、SUNKUSさん発見。

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未だあるんだなぁ・・・・。

小腹が空いたので近所の商店街の焼き鳥屋さんで焼き鳥を2本購入。

ドラクエの村人Aよろしく、いつ行っても「お勧めは鶏のから揚げです」との台詞を言う店主のおじさんが見当たらずなんか心配になってしまう。

僕は商店街に隣接する場所に住んでいる。幼少期に、訳あって数年間市場に努める伯父伯母に預けられていたからか、市場とか商店街が好きだったりする。

市場に住んでいる頃、時々お使いを頼まれたのだが、市場の何処のお店で買うか、を伯父は何度も確認させた。

持ちつ持たれつな関係が市場にはあり、それはそれで良いものだったと記憶している。

一軒あった電気屋さんで売っている商品は、市街地の電気屋さんより割高であったが、市場関係者はそこで買っていたと記憶している。

ま、そんなものだろう。

その代わり、電化製品になんらかの不具合があったら、休日時間関係なく駆け付けて来ていた。

また、生活に密着して身に付けた知識があって、
兎に角知識が豊富で話を聞いてて面白かった。今じゃマニュアル通りの回答しかしない世の中だが、市場での経験で、経験則の重要さを身を以て知ったと思う。

そして又「敢えて指摘しない適当な距離感」も学んだと思う(良し悪しではなく)。

「敢えて指摘しない適当な距離感」とは、例えば、同じ商品でも店によって価格差があり、でも敢えて高い方で買う、とか。

そうする理由はそれなりにあり、それを指摘する無粋さ、は、誰もなかった。でも、やり過ぎる事も無かった。ま、そんなものだろう。

少し話は逸れますが・・・・。

ギター弾きの端くれの末端の場末の・・・・であるワタクシでありますが、音合わせをしていて、時折「なんか違わない?」な話になった時、それを指摘された当人が「こう言う理由でこうした(=故に私は間違っていない)」な主張をする場面に遭遇する事がありますが、それを「あららららら・・・・」と思って聞いてしまう事があるのは、そこに社会性とか客観性が無い時、過剰な自意識がある時である。

指摘する側される側、どちらが正しいかは局面局面で異なるが、と言うか多分正解なんか無いが、
背景に「お前が嫌い。だから言われたくない(だから言う)」とか「いいから俺を否定するな」があると「なんだかなぁ」と思う。「(良し悪しではなく)ここは引いた方が良いか」と「感情を脇に置いといて」が出来ない人は、中々にお相手が難しい。

と言うか、主張が正しいか間違っているかってそんなに重要じゃない様に思う(と言うか「正解」がある事の方が少ないでしょう)。少なくとも僕は、主張する人の身の振り方を見てしまう。そこに社会性とか客観性がないと、もう「うわぁ」と思ってしまう。

敢えて暈して書いてるから分かり難いですな。ちょっとだけ具体的に書くと、某ラッパ吹きの方のビンタの件で、その是々非々のコメントが色々とありましたが、そのコメントに「殴ったアイツが嫌い」が滲み出ている人の主張は、「成る程なあ」と思える内容でも、僕にとっては「うわぁ」である。

「うわぁ」と感じてしまう方、それは僕にとって「適度な距離感が測れない人」であり、
この距離感は、多分、人それぞれなのでしょう。僕が心地良く付き合えるのは、その距離感が自分に近しい人である。

知らないふりをする、とか、気付かないふりをする、は、大事な事ではないだろうか。

おっと、大分話が逸れた。

家人と食事し、帰宅してからTwin Peaksの新シーズン(The Return)第8章を見る。

第7章でやっと動き出し、「展開が楽しみじゃのう」と思っていたら、なんでしょう・・・・今回は(悪い意味で)デビッド・リンチらしい冗長で意味が分からない抽象的な展開。横では家人爆睡。

広げ過ぎな感がある伏線・・・・本当に、吸収出来るのだろう・・・・か?

これを「おお、そうだったのか!」と収束させたら凄いと思うが、いや、それ以前に今回のTwin Peaksは、如何せんストーリー展開が冗長過ぎて見ていてしんどい。

さて、どうなるのでしょうか、ねぇ。